「技術・人文知識・国際業務」は、会社(個人事業含む)で働く外国の方に与えられる在留資格の中で一番メジャーな在留資格です。2017年11月の段階で、この資格によって日本に滞在する外国人は18万9306人おり、働くための在留資格保持者の3割以上を占めています。余談ですが、就労在留資格保持者の7割以上がアジア諸国の方々です。(参照:法務省 在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計表 2018年6月29日公表)
では、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で働けるのはどういう人か。
ざっくりいうと以下の通りです。
- 「技術」=理系の人
- 「人文知識」=文系の人
- 「国際業務」=外国人特有または特殊な能力をもった人
具体的に説明していきます。
「技術」
情報工学の技術・知識を必要とするシステム・エンジニア、プログラマ等や、航空宇宙工学の技術・知識を必要とする航空機の整備、精密機械器具や土木・建設機械等の設計・開発等の技術系の専門職に従事する外国人。
「人文知識」
経理、金融、総合職、会計、コンサルタント等の学術上の素養を背景とする一定水準以上の専門知識を必要とする文科系の活動を行う外国人。
「国際業務」
翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝、海外取引業務、デザイン、商品開発等の外国の文化に基盤を有する思考もしくは感受性に基づく一定水準以上の専門的能力を必要とする文科系の活動を行う外国人。
許可条件
- 従事しようとする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して大学を卒業し、若しくはこれと同等以上の教育をうけたこと。(外国の大学も含む。)
- 従事しようとする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して、日本の専修学校の専門課程を修了したこと。
- 10 年以上の実務経験により、当該知識を習得していること。
- 従事しようとする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して大学を卒業し、若しくはこれと同等以上の教育をうけたこと。(外国の大学も含む。)
- 従事しようとする業務に必要な知識に関連する科目を専攻して、日本の専修学校の専門課程を修了したこと。
- 10 年以上の実務経験により、当該知識を習得していること。
- 業務内容要件
翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝または海外取引業務、服飾もしくは室内装飾に係るデザイン、商品開発その他これらに類似する業務に従事すること。 - 実務要件
従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験があること(ただし、大学を卒業した者が翻訳、通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は実務要件は不要)。
「技術・人文知識・国際業務」とひとくくりにされていますが、許可条件はそれぞれ異なります。また、「高度専門職」、「経営・管理」、「法律・会計業務」、「企業内転勤」等他の在留資格とどちらに該当するか判断が難しい場合もございます。迷われた際は一度当方までご相談ください。